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扁桃腺手術体験談 入院日記

りよんの扁桃腺摘出手術体験談|入院10日目(術後8日目)

#手術体験談 #扁桃腺手術 #後遺症


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りよんの扁桃腺手術体験記

<続>眠れない

0:00

もう深夜0時。未だ、眠れず。焦りを感じ始めますが、 焦ると余計に眠れなくなることを私は知っていました。普段から、私は寝つきが悪いのです。 だから、入院中は、毎日、眠剤をもらっていました。

でも、もうこの時間です。4時間もこうしているとさすがに飽き飽きしてきます。 もう、本当に、今日は一睡もしなくていいや、という気持ちになりました・・・というより、 あえてそう思うことにしました。

最後に時計を見たのは、0時30分。やっぱり、焦りは禁物なのです。

6:00

目覚まし時計(携帯電話が震える音)で目が覚めます。

ついに退院

6:10

いつも、黄色い時計が置かれていた場所に、今朝は、それがありませんでした。 昨日、母に持ち帰ってもらったからです。昨晩から、携帯の時計で時間を確認して行動していたのですが、 それが、意外にやっかいだと気づくのに、そう時間はかかりませんでした。

どうしても、かつて時計が置かれていた場所に目が行ってしまうのです。 いつもの手順で、トイレに行き、洗顔をし、歯を磨き、6時15分には痛み止め薬を飲みました。

6:20

いつもと違う行動の始まりは、ここからです。 まずは、寝巻きではない普段の洋服に着替えました。 髪をセットし、メイクもしました。そして、荷物の整理をします。 Nさんに「おはよう」を言うと、一言「いいねぇ」と言われました。 退院を喜んでくれている気持ちもあるに違いありません。 でも、この一言に込められた気持ちも間違いなく本音なのです。

7:00

朝食が運ばれてくる気配がなかったので、一番仲良しのNさんと記念写真を撮りました。 今日、本当に退院するのだという気持ちが改めてこみ上げてきました。

昨日までは、とても長い10日間でした。でも、今は、あっという間の出来事だったと思えます。 色々な人にお世話になりました。

お見舞いに来てくれた方たちに、心和まされ、 一緒に入院している方たちと、互いに励まし合ってきました。 「何かあれば、何でも言って下さい」と言ってくれる、頼れる看護師さんが居ました。

Nさんは、いつものようにテレビを見ていました。しばらくすると、窓の外を眺めたり、 正面を向いてボーっとし始めました。何と話しかけてよいのかわかりませんでした。 いつもならどうしていたでしょうか。 Nさんの方から、「今日は、○○の検査なの」 「ちょっと、ここが痛いの」と、話しかけてくれていたような気がします。

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朝食

7:45

朝食。いつものように、魚は箸で細かくほぐし、おかゆの中に入れて食べます。 我慢できる喉の痛みです。最後の病院食を有難くいただきます。

けれど、あろうことか、今日、Nさんは朝食を食べてはいけないのだと言います。 検査の為です。申し訳ない気持ちが、ますますあふれてくるではありませんか。

■メニュー詳細と痛みの具合はこちらでまとめています

朝の診察

8:25

処置室にて診察を受けます。医師に「右側のかさぶたは、もうだいぶ剥がれていますね。 左側も少し剥がれたから、今日退院でいいでしょう」と言われました。

でも、舌にはまだブツブツがあるとのこと。自分でもわかってはいましたが、 早く治ってほしいです。最後に、処置室にいらっしゃった皆さんに、 お礼のご挨拶をして部屋を出ました。

洗面台で、歯を磨いていると、先ほどから探していた同部屋のTさんを見つけました。 実は、冷蔵庫に、私のアイスクリームが一つ残っているのです。先日、カーテンの隙間から、 Tさんが、プリンかヨーグルトのようなものを食べている姿が、 ちらりと見えたので、「もし、食べられるようならいかがですか?」と聞きたかったのです。

もらっていただけるとのことだったので、フロリードゲルを飲んだ後、 冷蔵庫に向かいました。アイスクリームの入った袋に書かれていた私の名前をTさんの名前に書き換えました。

8:35

部屋に戻り、忘れ物はないかなど、最後のチェックをします。 退院は10時ということになっていました。退院手続きの開始時間は、9時30分。 あと1時間、何もすることがありません。パソコンも、本もありません。テレビも見る気がしません。 だから、最後に、もう一度このベッドで寝ることにしました。

念の為、携帯電話の目覚ましを9時15分にセットします。意外なことに、本当に寝てしまいました。 でも、自然に目が覚めました。時間を確認すると、9時14分でした。

9:15

Nさんをはじめとする、同部屋の方に最後の挨拶をします。 何と言ってよいかわからず、「ありがとうございました、お世話になりました」としか言えませんでした。

Nさんは、少し声が出しづらいらしく、何を言っているのか聞き取ることが難しかったのですが、 両手で自分のお腹をポンポンと押さえた後、大きなお腹を表現するように、半円を描きました。 早く、元気な子供を産みなさいと言ってくれているのでしょう。 何だか、急に、寂しさがこみ上げてきました。

退院手続き

9時30分よりだいぶ早く、”入退院窓口”に着いてしまいましたが、構わず窓口担当者に声をかけました。 「退院証明書」と「請求書」を渡されました。金額を確認すると、昨晩概算で13万5千円と聞いていたのですが、 12万7千円になっていました。

■高額療養費の払い戻し制度

病院にあるATMでお金をおろし、父にいただいたお見舞金と合わせて13万円を、 今度は”支払窓口”に請求書と一緒に出します。領収書とおつりを受け取り、再び”入退院窓口”に向かいました。 領収書を見せると、そこで「退院許可証」をくれました。 そして、「もう一度ナースステーションに戻り、次回の予約票、薬、診察券を受け取ってください」と言われました。 ナースステーションに行くと、初めて見る看護師さんに「りよんさんですか?」と声を掛けられました。

入退院窓口で言われた通りの物を渡されます。しかし、薬については、少し納得がいきませんでした。 昨日の夕診で、医師に、「食前にいつも飲んでいる痛み止め薬(液体)を、 退院後もいただけるんでしょうか?」と尋ねると、「じゃあ痛み止め出しましょうね」と言われていました。 てっきり、同じ薬をもらえると思っていたのに、渡されたのは、たった5粒の痛み止め薬だったのです。 しかも、食前に飲むものではなく、痛みが我慢できない時に飲む薬だと言います。

予約票を見ると、次回の診察は10日後でした。これまで、痛み止め薬を飲んだ後でも、 痛みに耐えながらの食事だったのに、これからは、薬を飲まずに食事をしなさいということなの?・・・ 何かの間違いではないかと思いました。そこで、「いつも食前に白い液体の飲み薬を飲んでいたんですが、 あの薬はいただけないんでしょうか」と、看護師さんに尋ねると、 「もう退院された方なので、薬の件は、外来でお願いします」と言われました。

驚きました。冷たいと思ってしまいました。仕事なのだから、当たり前のことなのかもしれません。 でも、もしこの人が、これまでお世話になっていたあの優しい看護師さんたちだったとしても、 こんな風に言ったのだろうか・・・と想像して、悲しくなってしまいました。 「今から外来には行けないですよね・・・」と、たぶん無理だと思いながら、 独り言を言うと、「薬局で痛み止め買えますよ。薬剤師さんに相談してみたらいいと思います。 『セデス』とかでいいと思います」と言われました。薬局で、薬を買おう。そう決めました。

※痛み止め薬を薬局で買いましたが、結局飲まずに済みました。

入院時から腕にはめられていたネームバンドを、看護師さんが、ハサミで切ってくれました。 お礼を言って、エレベーターに向かいます。知っている看護師さんの姿は見えませんでした。 エレベーターで1階に降り、病院の出入口に向かって歩きます。

たくさんの人たちがこの場所でうごめいています。

足早に動く看護師さんたち、受付で順番を待つたくさんの患者さんたち、 耳の遠い年配の方に大声で説明をしている事務員らしき人・・・、

そして、さわやかな空気を感じ、気持ちがいいほど青々とした空を見上げた私がここに。

退院おめでとう!>自分。

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